2体の国宝「土偶」
八ヶ岳山麓の縄文王国
八ヶ岳山麓・霧ヶ峰山麓にある、縄文時代の遺跡から発掘された数多くの遺跡や資料を展示しています。尖石【とがりいし】縄文考古館のある尖石遺跡とその隣の与助尾根【よすけおね】遺跡は「特別史跡」に指定されており、最近の試掘調査の結果も展示しています。
見どころは、「縄文のビーナス」と、「仮面の女神」と呼ばれる2つの国宝土偶です。女性が妊娠した姿を表した土偶は、優れた造形美で貴重な学術資料となっています。
さまざまな文様の土器や黒曜石で作られた精巧な石器などの実物資料に加え、映像や写真、縄文時代の人々の生活や習俗のほか、縄文時代の人々を取り巻く環境などについても展示しています。
火起こし、土器づくりや縄文のビーナスの模型づくりができる縄文体験コーナーや、ミュージアムショップもあります。
史跡公園の尖石と復元住居
遺跡の南斜面にある「とがりいし」と呼ばれる高さ1m余りの三角錐状の石は、縄文人が石器を研いだ石ともいわれ、遺跡の名前の由来となっています。
また、与助尾根遺跡で確認された住居跡には、6軒の縄文時代の竪穴式住居が復元されています。
与助尾根遺跡の復元住居
遺跡名の由来になった尖石
「仮面の女神」作りに挑戦中です。
お墓から出土した垂れ飾りです。鮮やかな緑色が美しいです。
(立石遺跡出土、縄文時代中期)
細かい網目のかご細工のような文様の土器です。高さ約65センチメートルの大形土器で、大きさの迫力もあります。
(棚畑遺跡出土、縄文時代中期後半)
まるで二つの同じ土器が合体したかのような土器。なかなかお目にかかれない逸品です。
(一ノ瀬遺跡、縄文時代中期後半)
儀礼用のランプとして使われたと考えられる土器です。ほかの土器とは一風変わった造形にびっくりです。
(棚畑遺跡出土、縄文時代中期後半)
国宝「土偶」(仮面の女神)
2000年中ッ原遺跡出土
2014年国宝指定
国宝「土偶」(縄文のビーナス)
1986年棚畑遺跡出土
1995年国宝指定