中村不折「卞和璞を抱いて泣く」
郷土の画家のコレクション
高遠(現伊那市)出身の画家原田政雄【はらだまさお】(1908~1988)が50数年にわたり収集した700点のコレクションを含め、近現代の作家、郷土の作家など、1700点の絵画・彫刻・デッサンなどを所蔵し、展示しています。
館内の入り口には平山郁夫【ひらやまいくお】の陶版画『大仏開眼供養記図【だいぶつかいがんくようきず】』を展示。ゆるやかなカーブをした回廊で結ぶ展示室があり、第1展示室は原田政雄のコレクションなど、第2展示室は中村不折【なかむらふせつ】、池上秀畝【いけがみしゅうほ】、小坂芝田【こさかしでん】、江崎孝坪【えざきこうへい】ら、伊那ゆかりの作家の作品を展示しています。
中村不折(1866~1943)は東京に生まれ、青少年期を高遠・伊那・飯田などで過ごした洋画家・書家。池上秀畝(1874~1944)は高遠出身で写実的な山水画、花鳥画を多く描いた日本画家。小坂芝田(1872~1917)は伊那に生まれ、不折と従兄弟で南画家として活躍。江崎孝坪(1904~1963)は高遠出身で、前田青邨【まえだせいそん】に師事した日本画家です。
周辺は桜の名所
収蔵品展のほかに年数回の企画展や特別展を開催。ホールや研修室ではミュージアムコンサートや絵画教室などを行っています。
桜の名所高遠城址公園の南にあり、美術館の周りにも桜が植えられています。喫茶やロビーからは眼下に高遠湖が望めます。
池上秀畝「鶴松図屏風」右隻
池上秀畝「鶴松図屏風」左隻
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