資料館の概観
木島平村の歴史と風土について学ぶ場
木島平村ふるさと資料館は、平成22年に廃校になった南部小学校の一角を、國學院大學の青木豊教授と大学院生による展示構想を基に改装し、平成25年7月に開館しました。本邦初の大学院生による手作り資料館となります。
木島平村の歴史と風土について学ぶ場とするために、資料館では「ふるさとは 一山 二川 四塚からなる」をメインテーマに掲げ、展示を組み立てています。
展示資料の大半は、それまで村内の小中学校や公民館などに保管されていましたが、資料館の開設を期に集成、展示され、多くの人々の学習に資することができるようになりました。
常設展では昭和30年代の民家を再現した構造展示と、当時の民具を展示しつつ、郷土ゆかりの作品や、古文書、石器や土器などの展示を行っています。
資料館において特に出色とされる資料は、全国的に有名となった根塚遺跡とその出土品と、村内に数多く残る和算資料であり、これらは村の風土に立脚した歴史文化の粋といえます。
根塚遺跡出土品と和算資料
県宝指定の根塚遺跡出土品は、併設された特別収蔵庫で見学できます。四塚のひとつ「根塚」に営まれた弥生時代の墳墓とその副葬品は、当時の繁栄を物語ると共に、いくつもの謎を投げかけました。なかでも朝鮮半島伽耶地方からの舶載品とされる「渦巻紋装飾付鉄剣」は、日本で唯一の考古資料として評価されています。考古学からムラの歴史を学ぶ起点として、展示内容全体にも重要な位置を与えられています。
もうひとつは江戸時代における村の文化水準を物語るものとして、和算資料があげられます。代表的な資料である「算額」は、村内に8面も現存しており、全国的に見ても稀な例として注目されています。各地区の寺社に収められた算額の多くは、普段非公開で見ることができません。そこで資料館では、原寸大のレプリカを作成し、近隣市町村の資料も集成することで、奥深い和算の世界を堪能することができます。
特別収蔵庫での見学
該当する展示品はありません