小林朝治「志賀高原夜雪」1939、木版
力強い線で描いた風景の版画
小林朝治が収集した平塚運一【ひらつかうんいち】などの版画作品を中心に、現代版画などの作品や、版画の材料や道具を展示、版画の種類と技法を紹介しています。
平塚運一(1895~1997)は島根県松江市生まれの版画家。伝統的な技法に独自の技法を加え、日本版画の中心的な存在として活躍しました。力強い黒い線と白のコントラストに特徴があり、風景を題材にした多くの作品があります。全国で版画制作の指導をし、長野県では昭和9(1934)年、小林朝治の招きで訪れ、版画講習会を行いました。
館内にある小林朝治記念室では、コレクションのほか朝治の作品などを展示しています。
世界の民俗人形と出会う
隣には旧須坂藩の武家長屋などがある「須坂市歴史的建物園」と、「世界の民俗人形博物館」があります。世界の民俗人形博物館では、文化服装学院元名誉学院長の小池千枝が収集した世界中の民俗人形が展示されています。人形の表情や衣装などからは、その国の生活や文化が想像できます。小池千枝は、文化服装学院のデザイン科を創設し、日本の著名なデザイナーを育てました。
小林朝治「菅平への道」1935、木版
小林朝治「鶴之図」1931、木版