天来絶筆(昭和13年)
古法を研究して生まれた書
文部科学省博物館登録による日本初の書道専門美術館として昭和50(1975)年に開館。「現代書道の父」と呼ばれる比田井天来揮毫【ひだいてんらいきごう】の書をはじめ、天来の妻小琴【しょうきん】の書や、多くの天来門流作家の作品などを収蔵し、展示しています。
比田井天来(1872~1939)は協和【きょうわ】村(現佐久市)生まれ。漢学や哲学を学び、古典の筆法を追求し、生涯を書の研究にささげました。弟子たちには古典の中から学ぶ重要性を説き、「自分の字を真似しないように」と手本を書かなかったため、自由な発想で書風を確立していった天来門流作家が次々と生まれました。
「天来・小琴常設展示室」では、天来と小琴の書や、筆・硯・落款・新しい用筆法(俯仰法【ふぎょうほう】)で古典を臨書した学書筌蹄(部分)。屏風、条幅(掛軸)、扁額(横に長い額)などに書かれた天来の代表作品があります。
天来門流作家の作品
企画展示室には、天来・小琴門流書家で、現代書道を築き上げてきた上田桑鳩【うえだそうきゆう】・金子鴎亭【かねこおうてい】・手島右卿【てしまゆうけい】・桑原翠邦【くわはらすいほう】・比田井南谷【ひだいなんこく】など、各会派を代表する書家の作品を展示しています。
六曲屏風
天来落款印
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