『花開く』油彩/1990年/脇田和
鳥との対話、描かれる身近なものたち
文化功労者で、10代でドイツ・ベルリンに学び、帰国後、新制作派協会立ち上げに参加し、東京芸術大学の教授を務めた脇田和【わきたかず】(1908~2005)の油彩・素描・版画など、初期から晩年までの作品を所蔵。自然光のそそぐ開放的な展示室では、常時100点ほどの作品を展示しています。作品には、絵本、挿絵のほか、スーパーマーケットの袋を利用したコラージュ作品など、独特の手法の作品もあります。2階の大小の展示室をつなぐ回廊・空間には画家が収集したオブジェも置かれ、画家がアートと戯れる感性も楽しめます。
館内には、大きなコブシの木がある中庭があり、回廊やカフェから見渡せます。カフェの隣にはポストカードや版画などを販売しているミュージアムショップがあります。
館の入口の敷地内にある、らせん状の鉄製のモニュメント『HELIX』は、脇田和の子息で、画家で彫刻家の脇田愛二郎の作品です。音楽を共に愛した二人の芸術家。夏には時折、館内にて様々なミュージアム・コンサートやガーデンパーティが開催されます。
名建築として知られるアトリエ山荘
美術館内には脇田が生活していたアトリエ山荘があります。 昭和45(1970)年に建築された木造・コンクリート構造の住居で、脇田和の友人である建築家吉村順二が設計した建物です。日本のモダニズム建築を代表するこの山荘は、現在でも画家が使用していた時のままの状態で保存されており、毎年秋に一般公開するほか、建築家を招いたシンポジウムや勉強会などが行われています。
Photo: Koji Takanashi
Photo: Koji Takanashi
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