場所:北斎館 開催期間:2019-02-02〜2019-03-24 お問い合わせ:026-247-5206
今回の展覧会では、当館が所蔵する葛飾北斎の初期役者絵と鳥瞰図に焦点をあててご紹介します。
葛飾北斎の多彩な作画人生において、デビュー作となった作品は役者絵でした。安永7(1778)年、勝川春章に弟子入りした北斎は、翌年に「春朗」を名乗り、役者絵を中心としたあらゆる注文に応えながら絵師としての名を広めていきます。
一方、鳥瞰図は「鳥目絵」とも呼ばれ、空高く飛ぶ鳥の視点で描かれた作品をいいます。北斎の鳥瞰図は「戴斗」の雅号を名乗る文化7(1810)年頃から描かれ始め、細やかな描写は当時の北斎の画力が非常に高かったことをうかがわせます。
春朗時代の役者絵、戴斗時代から続く鳥瞰図、共に北斎が培ってきた画業の一部ですが、現存する作品は多くありません。本展では、希少な初期役者絵、鳥瞰図の他にコミカルな鳥羽絵などを展示し、北斎が次第に才能を開花させながら、あらゆる題材に取り組んでいった様子をご紹介します。