場所:長野県立歴史館 開催期間:2020-09-15〜2020-11-29 お問い合わせ:長野県立歴史館 考古資料課 026-274-3992
建武中元二年(紀元57年)、倭国(日本)は後漢に朝貢し、「漢委奴国王」の金印紫綬を賜りました。中国を中心とする東アジア世界の一員に倭国が組み入れられた証です。漢書地理志によれば、紀元前後、倭国には百余国(数多くのクニ)があり、漢に朝貢していたとされます。やがてクニグニはまとまり、奴国を始めとする北部九州の国々が誕生します。大陸伝来の鏡や剣、玉などを副葬した「弥生王墓」は、その証のひとつです。しかし信州にも弥生のクニのようなまとまりがあり、国誕生のプロセスはありました。それは緩やかなものであったかもしれませんが、稲作農業の進展とともに、経済の発達、階級社会の熟成が起こっていたと考えられ、考古資料の展示を通して問い直してみます。
※写真:銅戈【重要文化財】(柳沢遺跡 中野市教育委員会)