企画展「あやしい浮世絵」

場所:北斎館   開催期間:2021-06-19〜2021-08-29  お問い合わせ:北斎館(TEL:026-247-5206)

この展覧会は、北斎作品にみる様々な“あやしさ”にスポットを当て、その魅力に迫っていくものです。
 江戸時代、庶民の間では怪談や不気味な言い伝えなどを題材にした版本作品が人気を博しました。北斎はそれらの物語の挿絵を多く手掛けており、絵草紙屋や貸本屋でも大人気だったといいます。そんな版本の中には怖いだけでなく“かわいいあやしさ”をもつ作品もあり『北斎漫画』ではにっこり笑う亡霊船鬼(ふなゆうれい)や人魚、河童など、どこか滑稽な化物たちも描かれています。北斎は人々の怖いもの見たさを満たすかのように、様々なあやしい版画作品を発表しました。天保2~3年頃に発表された錦絵シリーズの「百物語」に登場する「さらやしき」や「お岩さん」は、日本に古くから伝わる怪奇事件を題材にした作品で、画面から放たれる不気味な空気は見る者の肝を冷やします。
この展覧会では様々な“あやしさ”を放つ作品をご覧いただけます。北斎の描いたあやしい浮世絵の世界へあなたも足を踏み入れてみてください。