春季企画展「高遠石工守屋貞治の美意識」

場所:伊那市立高遠町歴史博物館   開催期間:2025-03-01〜2025-06-15  お問い合わせ:0265-94-4444

 高遠石工は江戸時代に急速に発展していった職人集団で、手がけた石造物が立派で簡単に倒壊しないことなどからブランドのように認識されていたとみられ、歴史的・文化的価値を持つ文化財だと認識されるに至っています。
 この高遠石工の中で最も注目を集めたのは守屋貞治です。江戸時代の明和2年(1765)に生まれた貞治は、祖父貞七と父孫兵衛が石工であったことから自らも石工の道に進み、336体もの石仏を建立し、『石仏菩薩細工』という記録を遺しました。また、伊勢河崎の宝珠院に石仏を納めた際や身延の七面山に登った際の旅行記を遺し、石仏造立に対する思いを記しています。江戸時代の職人が記録を遺すことは珍しいことで、その記録から明らかになってきた貞治の石仏(貞治仏)が一際美しい彫造であることから、石造文化財の研究者のみならず、歴史の研究者や一般の人々にも注目され、守屋貞治は高遠石工を代表する人物であると評価されています。
 今回の企画展では、高遠石工守屋貞治に関する調査の成果を示し、彼が遺した記録と石仏を展示します。実物の鑑賞を通して貞治仏が持つ美術的な魅力を感じていただければ幸いです。


会期  令和7年3月1日(土)から6月15日(日)まで 93日間
休館日  3月3日(月)・4日(火)・10日(月)・17日(月)・
 24日(月)、4月21日(月)、5月7日(水)・8日(木)・12日(月)・
 19日(月)・20日(火)・26日(月)、6月2日(月)・9日(月))
会場  伊那市立高遠町歴史博物館 2階 第3展示室
主催  伊那市教育委員会(伊那市立高遠町歴史博物館)
協力  伊那市立高遠町図書館、伊那市商工観光部観光課・
    高遠商工観光課、一般社団法人伊那市観光協会、
    一般社団法人高遠石工研究センター、温泉寺、
    建福寺、瑞光寺、善福寺、大泉寺、大蔵寺、
    守谷太志氏、小町谷尚子氏ほか
入館料  一般 400円(20名以上の団体は1名あたり300円)
 ※ 小中学生、高校生、養護学校生徒及び18歳未満の方は無料
 ※ 身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳を
  お持ちの方とその付き添いの方1名は入館料免除