上町祭屋台(手前)・東町祭屋台(奥)
多くの北斎の肉筆画
葛飾北斎【かつしかほくさい】(1760~1849)は江戸時代を代表する浮世絵師の一人で、生涯に3万点を超す作品を残しました。代表作に、富士山を中心に描いた風景画『冨嶽三十六景【ふがくさんじゅうろっけい】』などがあり、ゴッホなどヨーロッパの印象派絵画にも影響を与えたといわれ、海外では特に評価が高い作家です。
北斎は花鳥・美人・風景などあらゆる対象を描いた絵師です。肉筆画、錦絵、版画など多彩な分野からテーマを設け、年に5回の展覧会を通じて北斎の作品をご紹介します。北斎の貴重な肉筆画(直筆作品)を数多く所蔵する館として美人画、動植物画、風俗画なども展示替えを通じてご覧いただけます。
大画面で投影される映像では「ジャポニズムと北斎」「小布施と北斎」を鑑賞でき、またミュージアムショップでは北斎関係グッズを多数取り揃え、北斎館限定商品もあります。また美術館では初の試みとなるミュージアムオフィス(コワーキングスペース)も併設し、仕事の合間に絵画鑑賞も楽しむことができます。
北斎の傑作天井絵
高井鴻山の招きにより小布施に来た北斎は、多くの絵を描き、肉筆画を残しました。弘化元(1844)年、北斎85歳のときからは、祭屋台の天井絵の制作に当たり、東町祭屋台には「龍」「鳳凰」図の二面、上町祭屋台には怒涛図「男浪」「女浪」二面を描きました。展示室では、この2つの屋台を展示し、北斎が描いた天井絵を見ることができます。
企画展示室
肉筆画展示室
葛飾北斎筆 桐板着色一面 123.0×126.5(cm)天保十五(1844)
葛飾北斎筆 桐板着色一面 123.0×126.5(cm) 天保十五(1844)年
葛飾北斎筆 桐板着色一面 118.0×118.5(cm) 弘化二(1845)年
葛飾北斎筆 桐板着色一面 118.0×118.5(cm) 弘化二(1845)年